腫瘍科について
軟部外科 専門診療担当獣医師
岩佐 孝生
DCC動物病院鶴ヶ島 院長
経歴
2011年
日本獣医生命科学大学卒業
2011年~2024年
都内 上石神井動物病院にて勤務(2014年より院長として)
2014年~2018年
都内 TRVA夜間救急動物医療センターにて非常勤勤務
対応可能な腫瘍科症例
肝臓腫瘍(肝細胞癌・血管肉腫など)
肝臓腫瘍には、肝臓そのものから発生する原発性のものと、腫瘍の転移による転移性のものがあります。
肝臓原発で、腫瘍が肝臓の一部分にとどまっている場合は、腫瘍の発生した肝葉のみを切除する「肝葉切除術」や腫瘍とその周辺を切除する「肝臓部分切除術」などの手術が適応となるケースがあります。
当院では、診察後、各種検査結果をもとに手術の適応や術式、予後について慎重に検討して肝臓腫瘍に対する治療プランをご提案いたします。診察をご希望の場合は、まずはご連絡ください。
膀胱腫瘍(移行上皮癌)
移行上皮癌などの膀胱腫瘍を肉眼で見える範囲で全摘出する方法として「膀胱部分切除術」などがあります。
ただ、腫瘍の浸潤している範囲や場所によっては、残念ながら摘出手術が不適応となる場合もあります。そのような場合には、排尿の経路を確保するための膀胱瘻チューブの設置など、緩和的な手術を行うことがあります。
当院では、診察後、各種検査結果をもとに、手術の適応とその方法、合併症、ご家庭での術後管理などを丁寧に説明し、ご家族のご意向もお聞きしながら治療プランをご提案します。ご希望の方は、ご相談ください。
胸腺腫
胸腺腫は、胸腔内の「前縦隔」と呼ばれる部位にできる腫瘍です。良性腫瘍のひとつですが、重症筋無力症などの腫瘍随伴症候群を発症することがあります。
切除可能な胸腺腫の場合、治療の第一選択は手術です。手術は開胸下で行われます。前縦隔には血管や神経が複雑に走行しているため、手術の難易度の高くなりますが、術前の状態にもよるものの、良好に摘出できれば根治となる可能性があります。
当院では、診察後、各種検査結果をもとに、手術の適応とその方法、合併症などを丁寧に説明うえ、治療プランをご提案します。
口腔内腫瘍(扁平上皮癌など)
扁平上皮癌、悪性黒色腫(メラノーマ)などの悪性腫瘍が口の中にできることがあります。犬・猫とも、腫瘍が限局していれば、治療の第一選択は手術です。
手術の方法や切除範囲は、腫瘍の場所や浸潤具合などにより決定します。周辺組織や顎の骨に浸潤していることが多く、「片側下顎全切除術」のように広範囲の切除となることもあります。
当院では、診察後、各種検査結果をもとに、手術の適応や方法、合併症、ご家庭での管理などを丁寧に説明し、ご家族のご意向もお聞きしながら治療プランをご提案します。
肥満細胞腫
犬の肥満細胞腫は、皮膚腫瘍の中で発生率の高い腫瘍で、良性のものから悪性度の高いのものまで様々です。
治療としては、一般的には広範囲のマージンをとった摘出手術がすすめられます。完全な切除が困難であった場合やグレード・ステージによっては、術後に抗がん剤治療などの内科治療を組み合わせることを考慮します。
当院では、診察後、各種検査結果をもとに、手術の適応や方法、合併症、ご家庭での管理などを丁寧に説明のうえ、ご家族のご意向もお聞きしながら治療プランをご提案します。
骨肉腫
骨肉腫が発生した骨はとても痛みが強いため、四肢の骨肉腫には「断脚術」が第一選択となります。
骨肉腫は進行が非常に早く、肺などへの転移が早期に起こることが知られています。そのため根治は難しく、術後に転移を抑えるための抗がん剤治療を行います。
発生部位などの状況により手術できない場合や、手術を希望されない場合、痛みを和らげる内科治療をおすすめします。
当院では、手術、抗がん剤治療、緩和療法、リハビリやご自宅でのケアなどについてご説明し、ご家族のご意向もお聞きしながら治療プランをご提案します。
リンパ腫
リンパ腫は、血液の細胞である白血球の腫瘍で、体のどの組織にも発生する可能性があります。場所や腫瘍のタイプ、ステージなどにより、症状や治療への反応、予後は様々です。
一般的には、抗がん剤治療が適応で、腫瘍のタイプや全身状態、通院頻度、費用面などを考慮して、治療計画を立てます。リンパ腫の抗がん剤治療では、根治させるというよりは、生活の質をできる限り維持することが目標になります。
手術が第一選択となることはあまりありませんが、手術で病変を取り除くことで生活の質が向上すると考えられる場合には、ご提案することもあります。
当院では、犬・猫のリンパ腫の治療が可能です。効果や予後、副作用について、また、費用面やご自宅でのケアなどについてもじっくりとご説明いたします。
腎臓腫瘍(腎細胞癌など)
腎臓原発の腫瘍で、腫瘍が腎臓に限局している場合、腫瘍のある側の腎臓を摘出する「腎臓摘出術」が適応となることがあります。
腎臓は左右に1つずつあるため、残っている腎臓の機能が維持されていれば、術後の日常生活は問題ないことがほとんどですが、転移がないかの確認のための定期的な通院・検査がすすめられます。また、術後に抗がん剤治療を行うケースもあります。
当院では、診察後、各種検査結果を慎重に評価し、腎臓腫瘍に対する治療プランをご提案いたします。診察をご希望の場合は、まずはご連絡ください。
肺腫瘍(肺腺癌)
肺腫瘍、特に原発性肺腫瘍(肺腺癌など)に対する治療としては、「部分的肺葉切除術」や「肺葉摘出術」が一般的です。肺腫瘍が単発で完全切除ができる場合には、手術をすることで根治が目指せます。
腫瘍の場所にって、肺葉の一部分を切除する(部分的肺葉切除術)か、腫瘍のできた肺葉全体を切除する(肺葉摘出術)かを選択することとなるため、術前検査で状況をしっかりと評価します。
当院では、「肺葉切除術」「肺葉摘出術」への対応が可能です。ご希望の方は、ご相談ください。
診療予約
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よくあるご質問
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予防接種(ワクチン)のページをご確認ください。
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